音楽の出し物を披露する
文化祭で音楽の出し物をするということはポピュラーな選択です。例えば友人とバンドを結成して演奏を披露するなどといったことは、よく見られる光景です。
「カルチャー」というものは人が存在する限り変化するものです。「文化」の根幹は「人」です。文化を考える際にはそこに絶対「人」がいます。「くだらない人」、「つまらない人」などはいないものです。どのような人がであっても自分の誇りと、育ってきた環境から得た価値観、正義、道徳などを持ち合わせているものです。そのような「人」が集まれば、そこに自然と生まれるもの、それが「文化」です。
「音楽」というカルチャーはとても不思議なものです。私たちはただ音が聴こえるということでは飽き足らず、「音楽」としてそれらの「音」を芸術に高めた生き物です。音楽は絵画や彫刻といった他の芸術と並んで私たちの心を満たす素晴らしい芸術になったのも、「ただ音が聴こえるだけではつまらない」という先人の「センス」がもたらしたものです。そうして生まれた音楽は多岐にわたってジャンルとして細分化され、私たちはひとりひとりが知らず知らずのうちに「好きな音楽」というものを持っています。騒がしいのは好きではないという人、電子音だけで構成されたものが好きだという人、さまざまな音楽の趣向が存在しています。
そのような中、文化祭で音楽の演奏を披露するのはある意味で「もっともさまざまな人に聴いてもらえる」ということになるのではないでしょうか。人が音楽を楽しむとき、音楽を聴くことによって得るカタルシス、感動などは、その人によって違うものであるということです。さまざまな文化の交差点でもある文化祭では、自分たちが好きな音楽、好きな感性を人に聴いてもらう絶好の機会だということです。
文化祭では会場内にステージが組まれることがあります。文化祭でのステージは屋内のものから屋外のものまでさまざまですが、それらのほとんどが音響を専門とする業者が設置したものになるでしょう。それらのステージは日ごろ音楽活動を通じて利用している「ライブハウス」などよりも広い場合があります。年に一度の文化祭だからこそ、そのようなステージを使うことができるというもので、とても演奏しがいがあるでしょう。
そこでは文化祭の光景のひとつとして、文化祭の展示と並んで、音楽の演奏があります。音楽だけのイベントではないのですから、その他の展示の妨げにならないように調整されているものです。もしかすると、普段演奏しているライブハウスと比べると音が小さいと感じたりするかもしれません。それでも、その会場にいる人たちを沸かすことができるように全力を尽くすものです。
会場の雰囲気というものがあります。文化祭の会場内はそこにあふれるカルチャーを楽しもうという熱気で満ちています。普段は気にしないような小さな「文化」に、誰もが気がつくという場です。そのような中で演奏する音楽も、普段とはまた違った印象を聴く人対して与えることでしょう。